【乗船記】商船三井フェリー「さんふらわあ さっぽろ」で行く大洗〜苫小牧 後編
【乗船記】商船三井フェリー「さんふらわあ さっぽろ」で行く大洗〜苫小牧 前編 - あにょりもっもの続きです。
おはようございます。2018年11月29日の朝を迎えました。
東の空が明るくなってきました。
ここで、室蘭から宮古へと向かう川崎近海汽船のシルバークイーンと反航。この船は苫小牧〜八戸で運航されていた頃には乗ったことがありますが、室蘭〜宮古航路は乗ったことがないので乗ってみたい。
ラウンジで日の出の時を待ちます。北行きの場合こちらが東なので都合が良い。
太陽が水平線から顔を出しました。これぞ「さんふらわあ」という感じの光景。
朝日を浴びながら、昨晩に売店で買っておいたカップ麺をいただきました。
なんの変哲もないシーフードヌードルなのだが、なぜかこれを船上で食べたくなる。
のんびり過ごしていると、太陽が昇っていく速さにビビる。
すると、我々の乗っている船と同じ塗装の船が迫ってきました。
苫小牧から大洗へ向かう「さんふらわあ だいせつ」です。苫小牧を深夜に出発する深夜便で、大洗港で見かけた「さんふらわあ しれとこ」の姉妹船です。以前に太平洋フェリーに乗った時も朝にこの船と反抗したっけ…
そこそこ波がありますが、この程度ならそこまで不快な揺れはなく快適です。
とはいえ、ものすごい風が吹く中でこの階段を昇り降りするのはちょっとこわい…
長距離フェリーの新造船らしいなと思う施設がこのドッグラン。ペットルームの他、ペットと一緒に泊まれる客室まで備えているというからほんと新造船。
私はタバコ吸わないのでわりとどうでもいいんですが、よく考えると現在北海道〜本州を結ぶ乗り物でタバコが吸えるのって船だけですよね。
朝起きてからカップ麺と菓子しか口にしていないのもアレよなとレストランを覗きに行きました。まぁ覗いただけなんですが…はじめから夕・朝セット券を買っていれば朝食バイキングを安くいただけたのに…
クリスマスが近いので、ツリーが飾ってありました。
しばらく寝台の中でBS放送観たりしてたんですが、そういえば土産を買ってないなと気付いて売店へ行きました。
なぜかこういうの買っちゃうんですよねー船内売店に行くと。芋ようかんは後日食べましたが素朴な味わいで美味しかった。このメモクリップは青い線が入っていないのでフェリーさんふらわあモチーフなんですが可愛いので許す。
そうこうしているうちに、北海道の渡島半島が見渡せるところまで来ました。いい天気です。
船が上げた波飛沫によって浮かび上がる虹。
本体は赤、後部と上部は藍色に塗られたファンネル。陸から離れた海域なので、地上波テレビ放送が受信できなくなっていました。
通常ならこのあたりで携帯電話も圏外になるんですが、この船はこいつのおかげで圏外知らずです。もう船といえば圏外という時代ではなくなってきたようです。なお、鉄の壁に囲まれた船室に入ってしまうと急に圏外になる模様。
苫小牧が近付いてきて、北海道のテレビ放送が入るようになってきた頃、やっと昼食タイムになりました。
昼食はキーマカレーorジャージャー麺のみの提供で、それぞれ500円。数に限りがございますけどもそもそも乗客が少ない上にわざわざ北海道上陸直前にこれを食う人も少ないので、なくなる心配は不要でしたね。オニオンスープはおかわり自由。
こんな簡易的な軽食でも、やっぱり海を眺めながら食うカレーは美味い。
楽しかった船旅ももうすぐ終わりです。苫小牧の石油タンク群が見えてきました。
胆振東部地震で被災して北海道全域停電という事態にまでなってしまったことで有名になった苫東厚真発電所からは元気に煙が上がっていました。なお、この発電所の傍には新日本海フェリーのターミナルがあります。
苫小牧上空を飛んでいく、訓練中の新政府専用機。
港に近付くと、カモメが我々を出迎えてくれました。
樽前山の麓に広がる苫小牧の街。
北海道の海の玄関口、苫小牧港の風景です。17年もかけて大規模に掘り込まれた港は、室蘭や小樽に代わって北海道の物流の大部分を担う港になりました。北海道と本州を結ぶフェリーもここ苫小牧から多く発着しています。
苫小牧西港フェリーターミナルには、太平洋フェリーの「きたかみ」が停泊していました。この船は、基本的に苫小牧〜仙台を往復して、ごく稀に名古屋まで行くという運用をこなしていましたが、2019年1月19日にその30年の船生を終えました。1月25日に新たな「きたかみ」が就航する予定。
この船をこの角度から撮影するには商船三井フェリーの夕方便に乗るしかないので、これを撮りたくて乗った人まで居たとかいないとか…*1
予定より15分ほど早く着岸しました。
上下船口って太陽マークのど真ん中なんだ…
なお、下船については自家用車利用の場合は同乗者も車に乗って降りることができるため、乗船よりも更に徒歩客が少ないです。
苫小牧西港フェリーターミナルには展望デッキがあるので、バスを待つ間に船たちとの最後の別れの挨拶を
楽しい船旅をありがとう、さんふらわあさっぽろ。
そして、いつか乗りたいと思っていたのだが結局乗れなかった、きたかみ…
苫小牧西港特有の、列車の発車案内めいたフェリー出港案内表示器。
以前は“さんふらわあ”を省略して「さっぽろ」「ふらの」などと表示していたのが、いつの間にかフルネーム表示に対応したようです。
ハングルは「삿포로」表記のままなんですけどね*2
フェリーターミナル1階のカウンター。フェリーのデザインをふんだんに取り入れておりとてもかわいい。
苫小牧フェリーターミナルからはバスに乗って帰ります。奥の中央バスは札幌行き、手前の北都交通は新千歳空港行きです。新千歳空港行きに乗ります。
乗車時間は40分。運賃は670円*3。一般道しか走りませんし、利用客も数名ですが、高速バスタイプの快適なバスです。車内Wi-Fiもあります。
あっという間に新千歳空港に到着です。
まだ雪が積もっておらず展望デッキが開いていたので、いくらか写真を撮ってから帰りました。百里より寒いけどやっぱなんか落ち着きますね千歳は。ファントムもいいけど、やっぱイーグルの轟音が一番落ち着く*4。
とまぁこんな感じの旅でした。やっぱフェリーは楽しい。次はそろそろ西日本のフェリーとか乗ってみたいっすねぇ…
終