あにょりもっも

気まぐれ旅行記みたいなものを目指したなにか

国鉄士幌線のコンクリートアーチ橋めぐり

皆さん、この橋をご存知ですか?

これは国鉄士幌線の「タウシュベツ川橋梁」です。

11連のアーチが美しく、またダム湖に沈むことから水と氷によってゴリゴリ削られ、崩れそうになっている姿が「まるで古代遺跡のようだ」と評され、とても人気のある橋です。

「来年になったら崩れているかもしれない」と地元の新聞記事になるなどして現在とても人気が高まり、見学ツアーは連日満員に近い盛況となっているこの橋。廃線好きな北海道民として行っておかなきゃなぁと思いつつ、どうせ行く暇なんか無いだろう、暇になった頃には水没しているだろう…と思っていたら今年はどういうわけか秋になっても水没していないということで、遂に行ってきました(2017年9月27日)。

 

 

 

特急スーパーとかち1号で帯広駅に到着後、駅前でレンタカーを借りて、まずは上士幌町を目指し国道241号線を北上します。

延々とこんな風景を見ながら一直線に伸びた道路をひたすら走ること一時間弱、上士幌町に到着。

国道沿いのラーメン屋*1で腹ごしらえをして、ここからは国道273号線で「ぬかびら温泉」のほうを目指していきます。

 

国道273号線に入った後も、直線的な道がしばらく続きますが、ちょっと走ると山道って感じになってきます。今の時期はちょうど紅葉も綺麗だ。

「黒石平覆道」という覆道を抜けてすぐの橋を渡ったところに駐車スペースがあるので、そこに車を停め、橋から下を見下ろすと…

 

国鉄士幌線「第三音更川*2橋梁」です。

30年前の国鉄末期に廃線された路線なのですが、今でも線路を敷けば汽車を走られられそうな雰囲気を保っています。

景観との調和も美しいですね。

なお、橋の上は危険ですので渡ろうとか思っちゃだめですよ、渡ろうとする人なんていないと思いますが…

 

 

 

第三音更川橋梁からもうちょっと進んで、カーブした短いトンネルを潜った後、左手に見えてくるのがこちらの橋。

この橋の名は「第四音更川橋梁」

ここは昭和30年の糠平ダム建設に伴う士幌線の付け替え時に廃線になった区間なので、冒頭で見ていただいたタウシュベツ川橋梁と同時期に廃線となっています。しかしダムより下流に位置していて湖に浸かっていないこの橋は、綺麗な姿を留めており、タウシュベツと同じ年月が経っているとは思えません(というかタウシュベツが痛みすぎなんだよなぁ)。

 川を跨ぐ部分が無くなっていますが、現役時代には、ここに鉄の橋桁が架かっていました。

 

ここは開けた河原があって降りても大丈夫そうだなーってことで、橋のすぐ傍まで行ってみました。

廃線から60年以上が経過し、橋の上に樹木が生い茂るという凄まじい光景を見ることができます。こういうのほんとすき。正直タウシュベツよりこっちのほうが感動しました。ここならタウシュベツと違って国道からでも見えるところなので、素通りしないで立ち寄っていただきたい素晴らしい橋です。

 

第四音更川橋梁からちょっと行くと、もう糠平ダムに着きます。

湖面からすぐのところに木が生えていないあたりが、あからさまにダム湖って感じがして良いですねー。

糠平ダムは電源開発が所有する水力発電用ダムです。

ダム堤体の上を通る道路は通行止めになっていました。

 

なお、ここからでもタウシュベツ川橋梁を望むことができます。が…

いやいや遠い遠い。全然感動が伝わらないよこれ!

ここからバズーカみたいな望遠レンズを橋に向けている人も居ましたが、もっと上流のタウシュベツ展望台から見たほうが良いと思います。ま、私はもっともっと橋に近寄った、というか橋に触ってきちゃったんですけどねー!!!

 

てなわけで、ここから先は、NPO法人ひがし大雪自然ガイドセンターさんの「旧国鉄士幌線アーチ橋見学ツアー」に参加して、タウシュベツ川橋梁の間近まで行ってきました。このツアーの様子は、次の記事で詳しく書いていきます。

 

つづく

 

*1:

Google マップ

*2:おとふけがわ。国鉄士幌線音更川に沿うように敷かれていた