あにょりもっも

気まぐれ旅行記みたいなものを目指したなにか

三重県北のナローゲージ その1 四日市あすなろう鉄道

セントレアから高速バスに揺られること1時間半。やってきたのは…

四日市!!!

 

正面に見えている近鉄の駅ではなく、画面右側の高架下にひっそり構えている「あすなろう四日市駅」とかいう駅に入りますよ。

駅構内の様子です。

レールの幅が通常より狭いということにお気付きでしょうか。こちらの鉄道のレール幅は762mmしかありません。JR在来線や名鉄などは1067mmで、新幹線や近鉄などは1435mmなので、相当狭いです。狭すぎてATS地上子がレール間ではなく外に飛び出して設置されているほどです。

 

かつて全国各地に存在した762mm軌間軽便鉄道でしたが、輸送力の小ささ故に通常の鉄道よりも自動車に負けやすく、日本国内に現存する普通鉄道路線は黒部渓谷鉄道、三岐鉄道北勢線、そしてこのあすなろう鉄道の3つのみです。

ホームの端には信号機が。

速度制限標識は、まるで自動車用のようなものが使われています。

 

電車がやってきました。レールが狭いので車体も小さく、運転台は中央です。

 

新しい電車のように見えますが、床下からはしっかりと吊り掛け駆動特有の唸りが聞こえます。この電車はリニューアル工事を受けており、車内は新車の香りがしました。

日永駅で下車しました。

この狭軌鉄道は、長らく近鉄の路線として歩んできたのですが、敷かれた当初は低予算でできた狭軌鉄道も今となっては特殊になってしまい、採算性がよろしくないとして近鉄はバス転換を提案していました。しかし四日市市は鉄道存続を希望し、四日市市が線路を保有、運行は新たに発足した四日市あすなろう鉄道という会社が行うことになりました。

 

次の電車まで時間があるのでちょっと駅周辺を散歩です。

堤防の上の狭い道と、狭い線路が交差する踏切。良い雰囲気です。

木製の枕木に犬釘で留めるという伝統的な線路。架線柱の門が異様に狭く、この鉄道の特殊さを実感します。

こちらは大規模リニューアル工事を受けていない電車。1両ずつ色が違って面白いです。

先程乗った電車が折り返して戻ってきました。

四日市あすなろう鉄道は、四日市駅を起点に内部へ向かう内部線と、西日野へ向かう八王子線の2路線からなり、ここ日永は両者の分岐駅です。先程の新車みたいな電車は八王子線運用に入っていました。

 

駅構内を、猫が横断していきました。長閑な光景です。

帰りはこの電車に乗りました。

座席はまるでバスですね。

ちなみにリニューアルを受けた電車の座席は固定クロスシートのままではありますが背もたれが大きくなりバスっぽさを払拭しています。

これにて四日市あすなろう鉄道の旅はおしまいです。本当はもうちょっと乗りたかったんだけどね、時間が無いんでね、はやく次いかないと…

次回は三重県ナローゲージその2をお送りします。

 

 

セントレア訪問

中部国際空港セントレアにやってきました。

楽しかった名古屋旅ももうこれにて終了、私は北海道に

まだ帰らねぇよ

というか今日飛行機乗らないし。じゃあYouは何しに空港へ?

 

セントレアのターミナルビルは、T字型をしていて、真ん中が滑走路に向かって突き出している形になっています。セントレアの屋上展望デッキ「スカイデッキ」は、この突き出したとこ300mに渡って整備されていて、駐機場や誘導路そして滑走路を間近に感じることができる大変すばらしい場所なのです。

これだけでも何時間も居たくなりますが、今回わざわざ2日目の午前を全てセントレアに注ぎ込むことにしたのは、期間限定であの飛行機が飛来していたからです。

さあ早速スカイデッキにやってきました。こちらは国際線側(南側)。アジアの見慣れた飛行機が多いですが、千歳では見ない顔もちらほら居ます。お目当ての飛行機は何処にいるかなぁ~…

おっ、虹が出てますねぇ。。。。キャセイ、フィリピンの奥、タイのなんかやたらデカい飛行機がいますね。デカすぎてその奥に居る中国東方航空の機体は完全に隠されて、尾翼がなんかこいつのウィングレットみたいに見えるんですけど…

これです。今回の一番のお目当てはこの機体です。タイ国際航空A380です。エアバスが誇る世界最大の旅客機A380です。

実はこの機種と対面するのは今回が初めてでした。

なんていうかもうとにかくデカい。旅客機の大きさじゃないですよこれ。

 

なお、奥の方を見るとA380に負けないくらい存在感を醸し出す飛行機がお尻を向けていました。

 アントノフのАн-124ルスラーンです。これは輸送機なので我々が乗ることはできません。なんだか大きすぎて遠近感が狂いますねこれ。

 

JALの787が下りてきました。バンコク帰りのようです。

かわいい。

 

ウィングレット付きのANA767!!かっこいい!!

いいお尻ですね♥

 

 北側(国内線側)を見るとこんな感じです。767も居ますが大半は737で、千歳の常連777は居ないですね。

 

海の上の人工島にあるセントレア。伊勢湾は船が多数航行していて、こんな感じの良い情景が広がっています。情景はいいんですけど…

 

風が強い。とてもつよい。なんだこれやべぇぞ。真っ直ぐ歩けないぞ。そしてこの日はなんだか風が冷たく「冬が戻ってきたようですね」とか言われてやがる。いくら北海道民でもこれはキツいぞ…

虹が出て綺麗ですねぇとか呑気なこと言ってる場合ではない…海には白波が立っていて、まるでたくさんのうさぎがぴょこぴょこと跳ねているように見えます。

 

香港から貨物機がやってきました。これはA300でしょうか。

 

スターフライヤーA320。一度乗ってみたいんだよなぁスターフライヤー

ANAボンバルディアDHC-8-Q400 流石です、滑走路を半分も使わずに軽く上がっていきます。

 

シンガポールA330が来ました。ロールスロイスエンジンの逆噴射装置かっこよくてすき。

 

 船と飛行機のツーショットって意外と難しいんですよね、速度が違いすぎるし。

 

互い違いに駐機しているデルタの2機。最初同じ機種かと思ったんですけど、よく見ると手前は767で、奥はA330でした。ウィングレットの形や水平尾翼の付け根なんかが違いますが、お尻の形の違いが大きいですね。

 

さぁて寒い風に当たりすぎたぁちょっと屋内に避難だぁ。ついでにスマホとカメラの充電もしておこう…

国内線・国際線、各出発カウンターのフロアの端っこのほうに、このような充電スペースがあります。国際空港ですからこういうのは当然あります。無料のWi-Fiも飛んでいて快適です。

 

さて充電がそこそこ済んだので再びスカイデッキへGoだぜ。

どっしりと駐機したルスラーンは動く気配なし。この日は飛ばなかったようです。

ウズベキスタン航空なんて来てるんですねぇ。

おや、あの船は…

太平洋フェリーの「いしかり」です。名古屋~仙台~苫小牧を運航するカーフェリーです。

太平洋フェリーいしかりとANA737-500のツーショット、こういうの撮ってみたかったんですよ~。

 

 ダメだ、風に当たりすぎて死にそう。しばらくまた屋内に戻ります。

この出発案内かっこいいよね。これは電光表示ですが、昔よくパタパタしていた反転フラップを彷彿とさせるデザイン。

 

タイ国際航空A380宣伝してるぅ~~。これ千歳にも来てくれないかなぁ。

 

そしてまた現物を見にスカイデッキへ戻る。

このコンテナ、A330や747に積んでいるものと同一サイズなはずなんですけど、機体が大きすぎて小さく見えるんですけど。

 

そりすぎてソリになっている主翼。重い機体を持ち上げるための翼、これ自体がかなり重そう。

 

787ばいばーい

 

虎航は台湾LCCです。函館に日本国内LCCよりも先に初のLCCとして就航したのがこれだったりします。

 

デルタのA330と767のお尻が並びました。左の、お尻が上がり気味なのがA330で、右の、お尻が下がり気味が767です。似たような飛行機にもこういった個性を見つけると、楽しくなってきます。

A330の離陸シーンです。767/787に比べて主脚タイヤの前後間隔が離れていて傾きも大きいのがA330/A340の特徴だったりします。

 

エプロンの南端に居るのは、実は787初号機です。試験を終え、セントレアに寄贈されたものですが、今のところ展示されるわけでもなくひっそりと置かれています。屋根もないところに…

 

ああ~中国南方のA319ですね~小さくて可愛らしい。クソデカA380と同じメーカーとは思えないですね~。

 

お、A380がそろそろ出発のようですよ。スカイデッキは強風が吹き荒れていますが、そんな中でもこいつの離陸をひと目見ようと人だかりが形成されます。

こんなに大きな機体をプッシュバックするって相当大変だと思うんですけど、作業はとてもスムーズに進みます。すごい。

大きな大きな飛行機をプッシュバックする車輌は、千歳では見たことない形式でした。A380自身もすごいパワーですが、こいつもすごいよ。

 

トーイングカーが外され、4つの大きなエンジンが回り、やがて巨大な機体はゆっくり自走をはじめます。

 

あれれ?手前の飛行機より奥の飛行機のほうが見える大きさが大きい???大きすぎてわけがわからなくなってきました。

 

滑走路の南端から、離陸滑走を開始、轟音とともに巨体が一気に加速します。

でもあまりに大きいもんだから、すごく遅いように見える。なんなんだほんとこの飛行機なんなんだ。

巨体が空に舞い上がっていく。その光景は、かっこいい…というよりなんだかシュールです。例えるならハシビロコウの飛行みたいなシュールさがあります。

 

涙が出るくらいの風を受けながら必死に撮影・見物していた人達は、A380の見送りを終えると一斉に屋内退避。デッキのひとだかりは一瞬にして消えます。

本当に強風にご注意。やばすぎるから。飛ばされた帽子を追いかけている人も見かけました。飛ばされたものが飛行機のエンジンに吸い込まれたなんてことになったら一大事ですから本当に注意してくださいね。

 

強風に当たりすぎて身体が震えている。なにか温かくて辛いものを食べたい。

そういえばセントレアには味仙が入ってたよな…

台湾ラーメン!!旨い!でも辛い!でも旨い!!!!

 

 

こうして名古屋めしを堪能した後、セントレアを離脱すべくバスターミナルへ移動。

名鉄はもう往復したので次はバスです。この空港は他にアクセス手段として船ってのもありますが、こんな強風の日にあんなの乗りたくありません。

奥に長く伸びている橋は、立体駐車場へ続く通路です。流石は日本一の車社会。駐車場も大規模ですね。しょちゅう駐車場待ちの列で渋滞を起こす新千歳空港にもこのくらいほしい。。。

 

次回はいよいよ愛知県を脱出します。ちょこっとだけだけど。

 

 

常滑線の朝

深夜アニメを見てしまったおかげですっかり寝不足な、だるすぎる朝。

しかしせっかく名古屋まで来たので朝にだらけてはいられません。

時刻は5時半。まだ薄暗い。北海道よりも朝が来るのが遅いですね。

地下街もまだ眠っています。

でも名鉄はもう起きています。

線路がたったの2本しかない名鉄名古屋駅。どの方面へ行く列車も同じホームを発着し、しかも途中から種別が変わるような列車も多いという、初見殺しの駅です。

少しでもわかりやすくするために、上の写真のような親切丁寧な案内表示があります。

これに乗りました。昨日ミュースカイで駆け抜けた常滑線を、朝日を浴びながらのんびり進んでいきます。

要塞駅として名高い太田川駅。京急蒲田要塞よりもヤバみが深い。

 

 

寺本という駅で途中下車しました。

橋上駅なんですが、駅舎が道路の跨線橋に直接繋がっているというちょっと変わった形の駅です。

駅のすぐ近くにコメダ珈琲店があります。店名の「知多寺本店」というのは、「知多の寺本の店」という意味で、「知多寺の本店」ではありません。石山坂本線状態なお店ですね。

朝はドリンクを頼むとモーニングサービスとしてトーストがついてきます。ゆで玉子やたまごペーストを選ぶこともできるんですが、ここは旅行者らしく小倉あんをチョイス。なお、このお店は観光客が立ち寄るような場所ではないので地元のお客さんっぽい人しか居ませんでした。どうもお邪魔しました。

 

まぁ、コメダなんて札幌にもある*1んだけどな…

 

駅に戻ってまた電車に乗ります。あっ、manacaの残額が減ってるからチャージしなくては。券売機にmanacaを挿れ…あれ…?

これICカードのとこ塞いであるし。何があったし。

 

安心してください。改札内にチャージ機がありますよ。

manacaは、Suicaなどと違って残額が無くても入場可能なので、改札外の券売機があんなことになっていても大丈夫なんです。大丈夫なんだけど大丈夫なのかなぁ…

 

準急に乗って中部国際空港に行くぞー!

さっきの昭和の薫りが漂う電車とは違い、こちらは平THE成って感じだ。

中部国際空港連絡鉄道橋。名鉄空港線(常滑中部国際空港)は、中部国際空港連絡鉄道という三セクの線路になっていて、名鉄がこれを借りて運行しているという形態。中部国際空港連絡鉄道橋のすぐ横には中部国際空港連絡道路のセントレア大橋があります。

中部国際空港駅に到着~。

中部国際空港駅の車止めを観察。7000系パノラマカーを彷彿とさせる(?)オイルダンパーが備えられ、万が一列車が暴走した際にダックが床屋に行かないように駅や利用客への被害を最小限に食い止めるようにしています。

 

空港に来たってことは、もう帰るのかって?いいえ?まだ帰らないっすよ?というか帰りに飛行機なんて乗らないっすよ??

じゃあなんのために来たんだよ。次回、「突風のセントレア」お楽しみに。

*1:三店舗目がもうすぐオープンするらしい

名古屋駅徒歩圏内の安宿

お金がなくても旅がしたい。

そんなことを言いながら旅行をしているうちに、なんかもう逆に、高級な宿じゃ落ち着かない!安い宿に泊まりたい!とかいう感じになってしまっています。

今回泊まった宿は、持て余した楽天ポイントを適当に消費すべく楽天トラベルでなんか良い安宿ないかなぁーーって調べたら良さげのが出てきたのでここにしました。

画面中央のサークルKの入った建物のすぐ背後、細長いやつが今回の宿です。

 

宿の名前は「ニュー松竹梅ホテル」

場所は名古屋駅の西側、簡易的な宿が多い地区。でも街の雰囲気は強烈に“ドヤ街”といった感じではなく、オタクショップ*1が建っていて案外普通の街です。

 

フロントでは係のおばちゃんが施設の案内を親切にしてくれました。エレベーターで部屋の階まで上がって、細長い扉を開けると、狭い部屋にはベッドとテレビだけ。に見えますが奥に小さな荷物置き場的なスペースがありました。

狭いですが良い狭さです。大人一人が過ごすのに不快ではない最低限のスペースって感じ。綺麗に清掃されているし、隣の部屋から変な物音が聞こえてきたりもしません。

トイレ・洗面所・シャワールームは共同スペースにあります。

設備は結構充実しており、部屋にはタオルや使い捨てスリッパが、地下1階のシャワールーム(使い放題)にはシャンプーとボディーソープ、ドライヤーもありましたね。それに、Wi-Fi完備で部屋でインターネットし放題なのが嬉しいポイント。この季節には必要性が薄いですが夏にこれが無いと北海道民は死亡する恐れのある重要設備であるエアコン、こちらもしっかりあって、命の危険はありません。

冷蔵庫・寝間着はありませんのでご注意を。

これでお一人様1泊2550円です。カプセルホテルとかで狭苦しく過ごすより断然良いです。施錠できるからセキリュティ的にも良いし。

実は松竹梅ホテルは何棟かあって、予約なしで当日転がり込むと2000円を切る宿泊料金で泊まれるところもあったりするのですが、やっぱり宿を取らずに旅行するのは不安すぎるのでそれはやめました。

 

 

こんな良い宿に泊っていながら、何故か3時前に起きてしまいました。3時なんて未明というよりまだ深夜です。なんでこんな時間に起きたのでしょう。理由はこれですよ。

ららららー♪ららららー♪おーうぇるかむとぅーざーじゃぱりぱー♪

ごめんなさいなのだ。普段はアニメをネット配信で遅れながら追いかけているちほーのフレンズなのだ。テレビで観れる、しかもこの日は番組都合で東京の放送時間が名古屋と同じになっていて、つまり最速で観れるっていう状況に置かれて、ついついテンション上がっちゃっただけなのだ。ゆるしてほしいのだ。

なお、テレビにも注意書きが貼ってありますが、ホテルではテレビの音量はひかえめに御使用下さいますようお願いします!特に真夜中にどったんばったん大騒ぎすんじゃねぇぞ!おううおにいさんからの忠告だぞ。

 

 

日本一短い地下鉄

日本には各都市様々な地下鉄があります。一番個性的なのが札幌であるのはもはや説明不要*1ですが、名古屋の地下鉄も札幌ほどではないですがちょっと独特です。

まず「すご~い!」と言いたくなるのは、やはり名城線です。

路線図を見ると大江戸線と似ていますが、名城線は本当にぐるぐると環状運転しています。方面案内の方法も独特で、「右回り/左回り」と案内します。左側通行だっていう前提がわからないと「外回り/内回り」はわかりにくいですもんね。

そんな名城線八事日赤*2から平安通まで乗りました(左回り)。平安通上飯田線との乗り換え駅です。

そういえば名古屋の地下鉄のエスカレーターって真ん中にも黄線が入ってるよね。

 

上が付かない飯田線は、4つの私鉄が融合して出来た全長200km近い、駅が94もある長大路線で、乗り通すにはそれなりの根気が要ります。

が、これに上が付くとどうなるかというと、全長0.8km、途中駅無し。の短小路線になってしまいます。もちろん、ここまで短い地下鉄路線は全国探してもここだけです。

 

それでは早速、上飯田線全線完乗の旅に出発~!!

〜2分後〜

上飯田線全線完乗達成!!!!!!

…いやぁ、ここまで達成感の無い完乗も初めてですわ。

 

どうして、こんなに短い地下鉄路線が誕生したのでしょうか。

地下鉄上飯田線と直通運転をしている名鉄小牧線。この線の名古屋市側の終着駅は上飯田駅なんですが、路面電車があった頃はこの駅から路面電車に乗り換えることが出来たのが、路面電車が廃止されて以降、鉄道網から孤立してしまいました。これが名鉄小牧線の利便性を大きく損ね、利用客低迷を招いていました。流石にこのままではまずいということで連絡線が建設されることになり、第三セクター上飯田連絡線株式会社が設立され、味鋺上飯田平安通の地下線が出来ました。この路線は上飯田連絡線株式会社が保有し、味鋺上飯田は従来から営業していた名鉄が列車の運行を担当、そして上飯田平安通名古屋市交通局が担当するというちょっと複雑な状態に。こうして日本一短い地下鉄路線は誕生したのです。

最初こそ上飯田で乗務員交代を行っていたものの、馬鹿馬鹿しくなったのか合理化のため今では全区間名鉄に業務を丸投げ委託しています。

上飯田線内で完結する列車はほとんど無く、基本的に名鉄小牧線と直通する列車ばかり走っています。車両も名鉄の車両ばかりで、名古屋市交通局の車両は本当に滅多に見かけません。私も残念ながらこのレア車には出会いませんでした。

ピンク色の帯を巻いているので名古屋市交通局の車両と思いきや、実は名鉄車です。

これ、なんで地下鉄の路線にしたんですかね、普通に名鉄小牧線の延伸ってことにできなかったんですかね…って感じですが、三セク絡みでいろいろ事情があったんでしょう。地下鉄路線扱いになっているおかげで平安通駅で改札を通らず名城線にスムーズに乗り換えられて便利だしまぁこれでいいのかぁ。

 

上飯田駅は地下鉄と名鉄の両方のデザインの駅名標が混在しています。

 名鉄小牧線と地下鉄上飯田線ではナンバリングが通しではなく別々になっています。

直通列車ばっかりで、小牧も上飯田もKMなんだから通し番号にすりゃあいいのに…

 

 

さて名古屋駅まで帰ろう。元気があれば名城線をぐるぐるしたかったのですが、だいぶ元気が無いので平凡なルートで。ただ桜通線久屋大通〜名古屋は今日二回乗ってるので、気分転換に東山線にしてみる。

栄駅で降り、ちらっと地上に出てみると、ライトアップされたテレビ塔が綺麗でした。

そして東山線へ。

やっぱり混んでますね。栄〜名古屋は札幌に例えるとすすきの〜さっぽろのようなものなのでしょうかね。

夜の名古屋駅。大都会名古屋を象徴する光景。

 

次回はホテルの中の様子などをちらーっと書きます。

 

 

*1:あえて説明すると、札幌の地下鉄は全てがゴムタイヤを履いた案内軌条式の電車です。独自規格のな。

*2:実は八事日赤駅が喫茶マウンテンの最寄り駅。しかしこの駅はマウンテンよりも坂を登ったところにあり、「マウンテンに登る」をしたいならやはり坂の下に位置する「いりなか」から歩こう

名古屋めし…

夕方の名古屋駅に降りると、ホームの立ち食いそば・きしめん屋からダシの良い香りが漂ってきて、お腹が鳴ってしまいます。

そういえば、名古屋に来てからまだ新幹線ホームで食ったきしめん以外は何も食べてない…旅行中は食欲が落ちる人間でも流石に腹が減ったな。

 

ホテルに荷物を預けてから、なにか適当に飯を食いに行こう。今日は疲れたし名駅周辺で済ませても良いかな…と思いかけた時、そういえば今日、バス・地下鉄全線一日乗車券を買っていたんだったなぁ…と気付きました。

850円で名古屋市の地下鉄と市バスが一日乗り放題になる券を買っておきながら、地下鉄はまだちょこっとしか乗ってない。バスも一回しか乗ってない。こりゃ使わねぇとなぁ…

 

そんなわけで適当に地下鉄に乗って飯を食いに行って適当に思いついたルートで帰るみたいな適当なことをすることにしました。やっぱ列車本数の多い場所でフリーきっぷを使う時はこういう適当さが大事なんです。自由に乗り回せるぞーって。

 

まず、ホテルから名古屋駅のほうに戻るのもアレなので、逆方向に歩いて中村区役所駅へ。ここは桜通線の終点なので、ここからだと確実に座れます。そして、思った通り、次の名古屋駅でドッと人が乗ってきました。こういう、自分が通勤に使ってたらクソだるそうな電車に乗るのも、旅行中だとちょっと楽しくなるのは何故なのだろう。

 

御器所鶴舞線に乗り換え、「いりなか」で下車しました。辺りはすっかり真っ暗です。住宅街の中、緩やかな上り坂を登ること数分、可愛らしいログハウス調の喫茶店があったので入ってみました。

「オムハンライス(赤)」なるものを注文しました。出てきたのはこれ。

普通のオムライスかと思いきや、中にハンバーグが隠されています。

こんなの旨いに決まってるべやな。これで500円って言うんだから嬉しいですよね。

このお店の近くには大学があり、学生向けに安くてボリューミーな料理を提供してくれるタイプのお店のようです。こういうお店、近所に欲しいよね。

 

ごちそうさまでしたー。美味しかった。さて、ちょっと食後のコーヒーでも頂こうかな。折角の喫茶店なのでここはコーヒーフロートなんか頼んでみよう。

「お待たせしました~、コーヒーフロートです~。」ガコッ

………?????

フロートって言ってるくせに、これはどう見ても浮いていない。グラス(グラスっていうかジョッキ)の上にアイスクリームの塊が載っかっている。アイスの塊はコーヒーに浮かぶ氷の浮力ではなく、完全にジョッキの縁に支えられている。なんだこれは。

 

さて、そういえばまだこのお店の名前を出していませんでしたね。はい、そろそろお気付きの方も多いでしょう。この店の名は…

 

 喫  茶  マ  ウ  ン  テ  ン 

 

知る人ぞ知る奇食の館。甘口スパをはじめとした奇抜すぎる料理の数々は、インターネットを通じて全国に知られている、変わったものを追いかける人間としては名古屋に行ったら行かずにはいられないお店なのでございます。

 

何が怖いって、メニューに写真が一切ない。びっしりと文字だけ並んでいます。文字だけだとどれがヤバくてどれが普通なんだかわかんないんですよこれ。ヤバそうな名前で普通のメニューもあれば、普通な名前でヤバいのもあるんです。ほらこれ、コーヒーフロートとか字面は普通なのに変なもん来ちゃったじゃんこれ。

 

はい。現在はインターネットが発達している時代です。マウンテンのメニューの写真なんて全世界にばら撒かれているような時代です。当然こういうの出てくるのは知ってましたよええ。

っていうか、私が頼む前に隣の客が同じもの頼んでるの見て欲しくなっただけなんですよね実は。

 

甘口スパは食わなかったのかって?いや体調そんな良くない状態でアレ行くと今後の旅程が崩壊するから…つか、アレ系は複数人でわいわい食うものでしょ。アレを孤独に黙々と食うとかどんな苦行だよ…そんな苦行を人々は“登山”と呼ぶらしい…

 

コーヒーフロートはアイスをちょっと突っつくと見事に山体崩壊、でもまぁ普通に美味しかったです。感想としては、これコーヒーにアイスクリーム浮かべてるというよりは、アイスクリームを盛り付けてるのがコーンじゃなくてコーヒー入った器になってるみたいに思ったほうが良いって感じ。そもそも浮いてないし。ちなみにこちらのコーヒーフロートのお値段は500円。この量を考えると安いわ。

 

ここからは、ちょっと寄り道をしながらホテルに戻りました。次回はその寄り道の様子などをお伝えします。

 

大都会を見下ろしながら走るローカル線~城北線~

単行のディーゼルカーが「ワンマン」と掲げています。田舎ではよくある光景ですね。

しかし、こいつが走っているのは田畑の広がる田舎じゃあありません。大都会の中を、複線高架の高規格な線路の上を爆走しているのです。こいつが。

 

JR勝川駅にやってきました。ここは高架化されていて、上下線別のホームになっています。しかし、それぞれのホームが線路の左側にあるわけではなく、右側にあります。じゃあ真ん中はどうなっているのかって?こうなってるんですよ…

明らかに計画途上感があります。これは一体なんなのでしょうか。。。

駅の外に出ました。さっきの謎の構造物が続いていた名古屋方のほうに目を凝らすと…

なんか中央本線から分岐するような高架橋があって、その上に鉄道車両が見えますよ!

 

歩くこと数分、分岐点に到着しました。って、よく見ると、分岐しているように見えた高架橋は繋がっていません。これも計画途上感がすごいですね。

そうです。ここが、今回乗る城北線の乗り場なんです。

東海交通事業城北線、この線も、愛知環状鉄道と同じく国鉄の未成貨物線を利用して開業した路線です。東海交通事業という会社は、JR東海の駅業務などを受託しているJR東海の子会社です。子会社の路線って言ってもJRと通しての切符では乗れません。というか、ご覧の通り駅が別になっていて線路も繋がっていません。

ここは旧鉄道公団が建設した路線で、JR東海の路線として開業させると、鉄道・運輸機構に対して高額な貸付料を支払わなければならなくなり、電化などして設備を増やせばこの料金も上がってしまうらしいのです。そのため、最低限の設備で開業、運行もJR東海ではなく子会社に行わせているという、ちょっと変わった鉄道です。

 

このジャンプ台みたいなのが城北線の勝川駅(仮)です。これは暫定的な姿で、将来的にはJR勝川駅の真ん中のスペースに乗り入れ…てほしいなぁ…

 本当に最低限の設備しかないので、エレベーターもエスカレーターもありません。こんな階段を登るしかありません。全車ツーステップなゆとりーとラインですらエレベーターくらいあるのに…

登ったらすぐホームがあるわけではなく、もうちょっと進みます。

やっとホームに着きました。夕方なのでこんな路線でもちゃんとお客さんが居ますね。

「↑JR中央線のりば」とありますが、ここからだとどこにのりばがあるんだかわかりましぇん。

「汽車」が入線してきました。1両のディーゼルカーです。ワンマン運転です。ここが名古屋の中心市街地からそう遠くない場所だとは到底思えない光景です。なお、愛知県内で非電化の鉄道路線はここ城北線の他はガイドウェイバスゆとりーとラインのみです。

 心地よいディーゼルエンジンの音が響く、ちょっと小柄な気動車の車内。この雰囲気、完全に田舎のローカル線のそれ。

城北線駅名標JR東海のデザインに準じていますが、白線とTKJマークの入った独自のものです。

 

ワンマン列車には欠かせない存在である運賃表示器と整理券。今ではこんな普通の整理券ですが、以前は運賃表示器が無く、整理券に各駅までの運賃が印刷されていたというから驚きです。運賃表示器の無い車両は既に引退し、現在はJR東海から購入したキハ11-300番台が運用に就いています。城北線に入る際に運賃表示器は新型に取り替えられたようで、駅数も少ないくせに大型のLCDです。

城北線の線路は、名古屋第二環状自動車道のすぐ横にへばりついて走ります。複線の高架で、駅や車両はショボいくせして、線路はとっても高規格です。なのでそれなりにスピードが出ていても乗り心地は悪くありません。

都会の中を複線高架非電化…この雰囲気、電化前の学園都市線そのものですわ。なんだか懐かしくなりました。あの頃は、乗り心地は良くなかったけど今より楽しかったよなぁ…

名古屋駅付近にそびえ立つビルを眺めながら旋回していく…この感じ、札幌駅付近のビルを眺めながら旋回する学園都市線の感じと同じだぁ(完全に懐かしさに浸っている)

この写真に写っている高架橋は名鉄犬山線です。城北線犬山線をこれより高い高架で跨いでしまいます。その姿はまるで札樽自動車道の上を跨ぐ学園都市線のよう…(いい加減学園都市線から離れろ)

名鉄犬山線の他、名鉄小牧線の線路も跨ぐのですが、駅を接続させる形にはなっていません。味美駅なんて双方の駅が1km弱は離れているので、駅名が同じだからって騙されると勝川よりも更に酷い目に遭いますよ。

楽しかった学園都市線城北線の旅ももうおしまい。城北線名古屋駅まで行かず、手前の枇杷島駅が終点です。学園都市線は桑園でおしまいではなく札幌まで行っていたのでここは違いますね。どうでもいいですね。

不便すぎるローカル線でも、住宅街の中を走るので夕方は思ったよりお客さんが乗っていてちょっと安心しました。まぁ、席が全て埋まってはいない程度なんですけど。

枇杷島駅に到着しました。お疲れ様でした。

枇杷島駅で城北線の列車を降りる際は、車内で運賃を払って、こんな降車証明書を貰います。これを自動改札機に投入して改札を出ます。

 

枇杷島駅で名古屋方面の列車を待っている間に、新幹線や石油貨物列車を適当にぱしゃり。長居しても飽きなさそうな駅ですねここ。寒いし日も暮れてきたから長居しないけど。

この313に乗って横に新幹線を眺めながら名古屋駅に戻り、ホテルにチェックインしました。

これにて名古屋旅の1日目は終了!!…じゃないんだなこれが……